Q29 江戸期の争碁の歴史は?-2008.12.01-

 記録上初の争碁は、二世安井算知と二世本因坊算悦により行われました。名人・碁所の中村道硯が病死したため、幕府が二人に二十番の争碁を命じたことによります。九年間で六局打ち互いに黒番勝ちして碁所は一時預かり。翌々年、突如として算知は幕府から碁所に任命されました。

 これに異をとなえたのが本因坊家の当主、道悦でした。「遠島覚悟の争碁」を申し入れて十二勝四敗四持碁(道悦先の手合)で終了。ややあって算知は碁所を退きます。

 これ以降幕末にいたるまで、各家元間の血みどろな争碁や盤外の駆け引きが展開されました。

江戸時代の主な争碁
安井算知 3-3 本因坊算悦
安井算知 4-3-4持碁 本因坊道悦
本因坊道知 3-0 安井仙角
本因坊秀伯 4-3-1持碁 井上因硯(春硯)
本因坊察元 5-0-1持碁 井上因硯(春硯)
本因坊秀和 1-0 井上因硯(幻庵)

Q30 囲碁の家元一覧は?-2009.01.01-

 本因坊家
1.算砂 2.算悦 3.道悦 4.道策 5.道知 6.知伯 7.秀伯 8.伯元 9.察元 10.烈元 11.元丈 12.丈和 13.丈策 14.秀和 15.秀悦 16.20.秀元 17.19.秀栄 18.秀甫 21.秀哉

 井上家
1.中村道碩 2.因碩 3.道砂因碩 4.道節因碩 5.策雲因碩 6.春碩因碩 7.春達因碩 8.因達因碩 9.春策因碩 10.因砂因碩 11.幻庵因碩 12.節山因碩 13.松本因碩 14.大塚亀太郎 15.田淵米蔵 16.恵下田栄芳
 ※幻庵因碩による、中村道節を一世とする世系書き替え後の系譜を掲出。本来は中村道碩は井上家の元祖。

 安井家
1.算哲 2.算知 3.知哲 4.仙角 5.春哲仙角 6.仙哲 7.仙知 8.知得仙知 9.算知 10.算英

 林家
1.門入斎 2.門入 3.玄悦門入 4.朴入門入 5.因長門入 6.門利門入 7.転入門入 8.祐元門入 9.門悦門入 10.鉄元門入 11.元美門入 12.柏栄門入 13.秀栄

Q31 「ダメの妙手」とは?-2009.02.01-

ダメの妙手局

 「ダメ」の定義は「地としては価値のない空点」ですが、そのダメが妙手とたたえられた碁は十一世本因坊元丈と跡目安井知得の一局。ともに名人の技量があるという著名棋士の対局で打たれました。

 図の黒69が問題の「ダメ打ち」。白aのツケコシや白bのコリコミを防いだ手ともいわれますが、「(ダメを打って)一手休んで投げを催促した」という説もあります。この手を打った知得の考えを、ぜひとも聞きたいものです。

Q32 「耳赤の一手」とは?-2009.03.01-

耳赤の一手局

 弘化ニ年(一八四五)十七歳で四段に昇進した秀策は広島因島への帰郷を許され、翌年、大阪に居住していた幻庵因硯と対局する機会を得ました。

 一局目、二子を布いた秀策の才能を感じとった因硯は、次いで向こう先で対局。中盤までだれが見ても白有利と見られましたが、観戦していた医者がこう予言しました。「自分は碁を知らないが、黒127の一着を見た因硯先生の耳が赤くなり、それは黒の一着に動揺した証拠です」と。結果は黒の三目勝ち。

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