【碁盤・将棋盤】盤の脚の話。高さと形について
碁盤・将棋盤の脚の高さはどれくらいか、考えたことはあるでしょうか。
厚みの厚い盤は、脚がずっしり重さを支えて短いイメージもありますね。
盤の脚の長さは厚さに関係なく一定
実は、伝統工芸品としての脚の高さには決まりがあります。
- 碁盤の脚の高さ=四寸(約12cm)
- 将棋盤の脚の高さ=三寸二分(約9.7cm)
脚を作る時には、二分程長めに作ります。
そして、盤の裏面の脚の当たる部分に、ちょうど脚がはまるように二分の深さの溝を作ります。
溝にはめ込むことにより、盤と脚の隙間が横から見えず、美しい仕上がりに。
ですが、最近では溝なしではめ込んでいる脚の方が主流です。
一方、太さは厚みによって変わります。
盤の厚みが増す程、見た目のバランスをとるために太くさせていきます。
あの形は「クチナシの実」
盤の脚の形にも、意味が隠されています。
あの形は、クチナシの実を模したものだといわれています。
その名前の通り、「勝負に一切の口出しなし」という意味を含ませているのです。
こんな逸話があります。
昔々、将棋の対局で、片方の勝利がほぼ決まったかのように思えました。
観戦している人の誰もが決着がついたと思ったその時、
「ん?この手で逆転できるぞ!」と観客の1人が言いました。
誰も気づいていなかったその手で、形勢逆転、勝負がひっくり返ってしまったのです。
勝った気でいた対戦者は激怒し、その観客を切り落としたとのこと。
ちなみに、本来クチナシの実は六角ですが、縁起の良い「八」にちなんで八角にされました。