碁盤・将棋盤の製作現場
もう令和になって10日が経ちますが、未だ「令和」と書く機会がない私です。
今回は、平成最後のブログでちらりと触れていた、工場見学のことをご紹介させていただきます。
昨年、お世話になっている碁盤屋さんの工場を見学させていただきました。
こちらの碁盤屋さんは「棋になる折盤」シリーズや、 当店オリジナルの「名人」「三冠王Ⅱ」を手掛けていただいております。
これぞmade in Japanという細かい心遣いを感じる商品の数々。
その製作現場を見られるということで、心躍らせて向かいました。
木材を加工するとあって、想像以上に大きな工場でした。
一歩中に入ると、木材と蝋の匂いに包まれます。
職人さんはそれぞれ持ち場が分かれており、足の加工、盤の加工、目盛りなどの作業をされていました。
使い込まれた道具がかっこいいです。
彫加工の後、丁寧に蝋塗をされていきます。
余談ですが、碁盤と将棋盤で足の大きさは異なります。
碁盤の足のサイズは、約4寸(約11.5cm)
将棋盤の足のサイズは、約3.5寸(約10.6cm)前後を基準とします。
更には、3寸用・4寸用・・・と盤の厚みによっても太さが変わってきます。
全体のバランスを見て、より美しさを追求されているのですね。
「美は細部に宿る」と言いますが、盤では足がまさにそれではないでしょうか。
興味深かったのはハギ盤です。
盤を加工した端っこの棒(失礼)を接着剤でぎゅぎゅっとくっつけているところです。
そして、「名人」の作られているところ。
「名人」と「三冠王Ⅱ」は、盤の中に引き出しが収納されています。
その引き出しに駒や碁石をしまうことができ、対局時には駒台にもなってしまう優れもの。
こちらの職人さんに製作していただいている、正真正銘日本製です。
良尊さん然り、その道一筋の職人仕事に触れるのは、何とも楽しく気持ちが引き締まります。
ご説明・ご案内いただきました関係者の方々、ありがとうございました。